水辺の映像祭2011 受賞作品一覧

富山水辺の映像祭2011講評(映画監督本木克英氏)

<全体の講評>

今回の富山水辺の映像祭2011で応募のあった41作品を審査したが、全体としては、「笑顔」というテーマに即した、優しい心温まる作品が多かったと感じた。

<受賞作品の講評>

★グランプリ作品

「おにしめおたべ」(今林由佳監督)
食材が料理へと変化していくという発想がとても面白かった。また、映像と音楽のバランス・センス・選曲の仕方がとても良かった。
懐かしい日本人の家庭の雰囲気がよくでていたと感じた。

★ゴールドサンダー賞

「ネコリーマン Necory The Cat Salaryman」(井上ジェット監督)
懐かしいアニメの雰囲気で、何よりも、キャラクターの造形が上手くいっていた。これを期に連作(続き物)を見たいと感じた。また、作品の中で唯一実写の秋刀魚を食べるシーンがあったが、このシーンがとても上手く描けていると感じた。

★ゴールドサンダー賞

「ワールドフールニュース」(マシモユウ監督)
コメディの基本である、演じる方(見せる方)が「笑わせよう」として演じるのではなく、ただ、ひたすらまじめに演じることによって笑いを生み出すというコメディ作品として成功していると感じた。映像も非常に隙のない素晴らしさがあった。


本木克英

今回の映像祭の応募作品の審査では、一般的に評価されにくい「コメディ作品」、あるいは、「感性が優しい作品」といった作品を評価することができた事がとても意味のあることであった。
受賞者の皆さんの今後の活躍に期待したい。


グ ラ ン プ リ

作品名 氏名 フリガナ 年齢 居住地
おにしめおたべ 今林 由佳 イマバヤシ ユカ 26 神奈川県
グランプリ作品:今林由佳監督 「おにしべおたべ」 作品時間: 3分44秒
作品コメント:
家族の為にお煮しめを作る母親と、それを横でみている子ども。登場人物はきぬさや、にんじん、ごぼうなどの動物たち。親子の会話と、生きる食材の世界は、料理という時間の中でつながる。食材の色や形から色んな動物を連想しキャラクターデザインしました。切られていく様が痛みではなく、楽しさになるよう、最後は美味しくみえるように気をつけました。作画の時は、食材の持つ柔らかさや硬さなど、その食材らしい物質感でキャラクターが動くように意識しました。

ゴールドサンダー賞

作品名 氏名 フリガナ 年齢 居住地
ワールドフールニュース マシモユウ
25 群馬県
ゴールドサンダー賞:マシモユウ監督 「ワールドフールニュース」 作品時間: 4分54秒
作品コメント:
おバカなニュース番組です。今年は悲しくて大変なニュースが多かったので、見た人にクスリと笑ってもらいたくて作りました。
作品名 氏名 フリガナ 年齢 居住地
ネコリーマン Necory The Cat Salaryman 井上 ジェット イノウエ ジェット - 東京都
ゴールドサンダー賞:井上ジェット監督 「ネコリーマン」 作品時間: 5分00秒
作品コメント:
ネコのサラリーマンのネコリーマンの日常を描いたコメディアニメーション。愉快で楽しい主題歌とファニー&ミステリーなエピソードで構成。ミステリーにSF、コメディ、ホラー、ヒューマンなど爆笑全部入り!じわっと来るおもしろさというコンセプトで制作。さんまを食べるエピソードでは、アニメーションの表現では最もむずかしいとされるさかなを食べる様子に挑戦。さんまは写真であるがすべての動きはアニメーションでつけられており、数多くのさんまの絵のパーツを、複雑に丹念に動かして制作した。
◆ネコリーマンは作者自身が若い頃に作った作品のセルフリメイク作品。楽しい雰囲気には主題歌が必要と、主題歌まで作成。しょんぼりしている人に大丈夫大丈夫、気軽に行こうとニヤニヤしたり笑ってもらえるとよいなと思い作りました。

優秀賞


作品名 氏名 フリガナ 年齢 居住地
Anemone 山元 準一 ヤマモト ジュンイチ 25 福岡県
Over the hill 仁藤 潤 ニトウ ジュン 30 東京都
記念写真 武井 彩乃 タケイ アヤノ 28 愛知県
10本の白い足 森田 志穂 モリタ シホ 22 神奈川県
DREAM PHOTO 遠藤 潔司 エンドウ キヨシ 26 東京都
日本の夏 小野寺 昭憲 オノデラ アキノリ 30 北海道
flower 森 大貴 モリ ヒロタカ 21 福岡県
ホワイトアルバム 佐藤 健人 サトウ タケト 27 東京都
life 新山 哲河 ニイヤマ テツカ 34 神奈川県
123 森下 裕介 モリシタ ユウスケ 26 埼玉県

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